『放課後のがーるず』

 

 

『ハロー、私です。元気にしてる?すっかり久しぶりになっちゃったね。私は元気。雪がとけて、もう少しで春ですね。駐車場のすみに、泥をかぶって真っ黒になったちっちゃい雪山があって、それを見るとなんだかヘンな気持ちになるよ。春風はハダがカサつくし、ハナもかゆくなるしであんまり好きじゃないけど、ちょっとニヤけてる私がいます。新しい仕事はまあまあかな。キライじゃないよ。休みの日には映画を観たり、友達とライヴハウスへ行くの。ブチあがって、そのまま朝まで飲み歩きなんていつものこと。次の日は大抵ボロボロだけどね。やめらんないの。今だけよ。この前ね、友達に、「あんたっていつも笑ってるわね」って言われたんだ。そんなことない。ホントは弱っちいのよ、私。あんたなら分かるでしょ?よく一緒に教室で泣いたっけ。あんな風に笑って泣いて、そういう思い出みたいなやつが、今の私を支えてくれてる。ちょっと恥ずかしいけどさ、ありがとね。特に大事な報告なんてないの。ただそれだけ伝えたくて。あ、あとね、私ちゃんとするのやめたの。いつもどこかで思ってた。ちゃんとしなきゃ、って。でも正直、ちゃんとする、って分からない。分からないことやろうったってムリよね。もう子どもじゃないよ。でも、まだまだ大人になれなさそう。ガンバるよ。ねえ、ちゃんとご飯食べてる?なんて、母親みたいでダサいかな。でも心配。返事ちょーだいね。』