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夏の夜、冬の朝

正直者はバカをみない

温い

 

 

地面から2㎝くらい浮いた気持ちで過ごしてる。たまに突き刺さってもなんとか抜け出す。

 

 

 

観光地でのアルバイトをさせてもらったのだけど、人(観光客)とのかかわりが楽しすぎて終始ニコニコした。言語が異なる人はたくさんいたけど、そんなことで心折れる必要がなかった。言葉なんて通じないのが大前提で、言ってしまえば全員他人、全ての持ち寄るモノが違う。笑ってくれて嬉しい、カタコトの「ありがとう」が嬉しい、それだけで百点満点つけていた。

 

 

 

たまに自分のしてきた選択について考える。よく「過去と未来ならどちらに行きたいですか?」なんて質問を聞くけど、特にどっちも興味がない。やり直したい過去も、知りたい未来もない。

 

諦めてるといえば切ないし、冷めてるといえばつまらない。だってぜんぶ私のものだしいいじゃない。

 

私のしてきた選択は○ばかりでも×ばかりでもない。散々両方やってきた。△もあった。大人とみなされる年齢になってみて、予想なんて1㎜も役に立たないのだと感じる。選択はなんの意味もなさない。それはもちろん、選択することは“必要”だけど“重要”ではない、という意味で。重要なのは選択した後の自分の行動、「必ず○にする」ための行動なのだと思う。

 

行動の指針は「迷ったら勇気が要る方へ」。選択なんて直感で十分だ。勇気が要る方向は、最初から分かってるはずだから。

 

 

 

たまにはこんなもんでいいでしょ。

 

 

 

朝焼け

 

 

 

本物には敵わないと思った夜だった。

 

 

大事にしたいと思うものは山のようにあるし、実際に大事にしてきた。でも、本物には敵わない。言葉も出ないし身動きもとれない。

 

手には力が入ったまま、顔は自然と綻んで、瞬きで何度もシャッターを切った。眩しいライトも爆音のステレオも、ぜんぶぜんぶ自分のものになったような気がした。

 

 

 

間違ったことはしたくない。自分の心には素直でありたい。まっすぐは正しい。正義だって不正解になりえる。

 

 

 

子どもと大人の中間。約80年の寿命を一日にするならば、私たちはまだ朝焼けしか見られていない。

 

それでいい。怖いものなんてないと胸を張って言えなくなっても、目覚め続けて。

 

 

 

 

User

 

 

いい映画を観る

好きだった歌うたいが活動を辞める

初めて遊ぶ友達と予定を立てる

緊張する予定の日がもうすぐそこにきてる

 

大した事じゃないものたちが集まって

気がつけば大事になっている空想

 

変わりたいとか正直ださいけど

予感くらいはいいじゃない

 

つまんないことすんのやめようよ

 

 

『黙れ』

 

 

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「あなたになりたい」と、その目が訴えていた。

 

私は彼女より背が高い。ヒールを履く私の足を、彼女はいつも見ている。

私は彼女より化粧をする。新しい口紅を塗っていると、「それ、どこのなの?」と、薄化粧の顔が私の顔をのぞき込む。

私は彼女より気が強い。そんな私が話すことを、彼女はいつも黙って、うなずいて、聞いている。

 

何気なく「そっちはどうなの?」と聞くと、「実はね、彼氏できたんだあ。えへへ」と彼女は笑った。

 

 

 

どっちがいいのかしら。私は自分を持っていると思っていたし、周りにもよくそう言われた。「自分があっていいね」「かっこいいね」そんなことを言われて、気付かないうちに鼻が高くなっていたのかもしれない。

 

誰かに愛されたいだとか好かれたいだとか、そういうのってバカらしいと思わない?私がそう言ったときも、彼女は黙って、うなずいて、聞いていた。

 

 

 

どっちに価値があるのか。どっちが勝者なのか。

 

分からなくなってしまった。

 

 

 

私の話を聞いたら、また彼女は黙って、うなずくのだろうか。

 

 

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あとがき

 

 

自分がちっぽけなことを目の前で示されるとき

新しいものに出会ったとき

遅れをとっているように感じて急かされるとき

まだまだまだまだこれからだと思う瞬間

 

あれもしたい これもしたい

まだまだ足りない こんなもんじゃない

 

切なくて苦しくて辛くて悲しいのに

落ち込んでなんかいられない時間

 

 

 

好きなものが多くて本当によかった

好きな人が1人だって十分なのにもっといてよかった

 

不幸なんてぜんぶ私のせいだ

私が不幸だと思った瞬間 私は一瞬で不幸になる

そんなのぜんぶ自分のせい

私が私を考えて悪いことなんて絶対にない

 

今日もたくさん寝る 明日もたくさん寝る

 

 

 

なにが不幸せだっていうんだよ

 

 

一緒にいるだけで元気にならせてくれる人すごい。本当に一緒にいるだけで元気になる。何で悩んでたか忘れる。何がしたいか分かる。すごい。

 

 

 

お酒を飲んで夜中まで話したい人と、早起きして一緒に朝ご飯を食べたい人が違ううちは、まだまだ大人になれないのかもしれない。それでも私は一緒にお酒を飲みたい人とお酒を飲みたいし、一緒に朝ご飯を食べたい人と朝ご飯を食べたい。その行為の意味に気付くのなんて、もっともっと先でいい気がする。なんでもかんでも特別にするんじゃない。

 

自分のことを見てほしいとみんなが思っている。私もきっと誰かに見てほしいと思っている。「(特にタイプでもないけれど)誘われたら行ってもいいかな」と思っているのなら、私が誘う。ランチとか、お茶くらいなら誘う。そんな事を考えていると、じゃあ、お酒も朝ご飯も特別な人じゃなくちゃだめなのかも、なんて思って、また分からなくなるんだけど。

 

 

 

こうじゃなくちゃ、ああじゃなくちゃ、なんていうマイルールは全部いらない。こうしたらああくるだろう、ああしたらこうくるだろう、なんていう予想が現実になった記憶はほとんどない。

 

目の前を見ていたい。今起きていることすべて、五感以上のもので受け取っていたいのだ。

 

 

『水面下』

 

 

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いやよいやよも好きのうち。きらいは好きの裏返し。大好きだった人のこと、どんどんどんどんきらいになっていく。

 

雰囲気も顔も、声だって可愛くて、自慢だった友達。つぶやく言葉、並べる単語、知れば知るほどきらいになっていく。

 

一目惚れで付き合うことになった彼氏。底抜けに明るくて優しくて、友達も多くて大好きで、知れば知るほどきらいになっていく。

 

 

 

ふと思った。私の心はバケツみたいだ。その人ひとり分のバケツ。好きなところが一滴一滴溜まっていって、いっぱいになって重たくなっていく。水面ギリギリまできたら、あとはこぼれるだけ。持ち運ぶのが大変になって、あとは流して捨てるだけ。だって私の手、ふたつしかないから。限界があるから。

 

そのバケツは使い捨てだから、ぜんぶ捨てちゃったらもうおわり。また一から、なんてことは絶対にない。その頃にはきっと、新しいバケツの持ち手もにぎっちゃってるだろうし。

 

そうして溜めて、流して、捨てて、溜めて、流して、捨てて。残るものなんて一つもない。どんどん空のバケツが積み重なっていくだけ。スッカラカンのバケツ。スッカラカンの私。

 

捨てられないし、やめられない。

 

 

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