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夏の夜、冬の朝

正直者はバカをみない

COLORS

 

 

AM3:58、何かが終わったような気がした。

 

ガスとタバコとアルコールのにおいがする。コンビニの白がやけに眩しくて、思わず顔をしかめた。背中の後ろには街灯。街灯の後ろには薄い青。こんな色をこんな時間にみると、何だか誇らしい気持ちになる。睡魔と闘いながら化粧を落として、湯船に浸かる。窓からは薄い青。

 

化粧をすることも、髪を巻くことも、服を選ぶことも、全部私のため。

眠ることも、食べることも、働くことも、全部私のため。

 

薄い青が腕の弾いた水を照らして、なんだか模様みたいだ。あと3時間は寝れるな、と思いながら湯船から抜け出す。こういうことを吹っ切れたっていうんだろうな。

 

AM4:22。何かが変わったような気がした。

 

 

 

パステル

 

 

順調に時間を持て余してる。平日は起きて働いて眠るの繰り返し。お察しの通り大抵は週休2日。持て余してるけど。

 

なんの意味があってこんなことをしてるかなんて、知るか。久しぶりに会った知人に「Twitterやめちゃったよね?どうしてるかなーと思ってたよ」と言われたけど、微妙な笑顔しか返せていなかったと思う。

 

社会って自由だ。働いて、お給料もらって、それだけ。あとは自由。責任がないところに自由はないけど、大抵は自由。ぬるく生活してる人のこと、羨ましがったり、鼻で笑ったりしている。別にどっちがエライとかじゃないんだけど。

 

今まで手に入れてきたものは大抵、大したことなかったのかもしれない。ユーザー名を覚える癖も無くなった。だって、思ってたより面白くないなあ、って。

 

みんな頑張ってるね。歌ったり、弾いたり、褒めたり、貶したり。ヒマだなあって横目で見てたけど、そんな時間も無くなっちゃった。有り難い。

 

人に会ってるような、会ってないような、不思議な気持ちだ。会いたい人がいるかと聞かれたら、私はたぶん頷けると思う。こんな文章打ってないで、なんかした方がいいかもね。分かってる。

 

最近、夕方になると少しだけ夏みたいな匂いがする。春風は嫌いだけど、春の終わりを待ってる自分がいたりする。ダサい。

 

夏の夜と、冬の朝が好きだ。あと、アイロンかけたての服の匂いも好き。ずっと変わらずにいる。

 

毎日はただただ繰り返すだけだと思っていたけど、もしかしたら違うのかもしれない。たった今ふと、そんな期待をしたりして、今日も少しの不安と一緒に眠るんだろう。朝も変わらずに。

 

欲しいもの、内緒にしとくからさ。なんかちょっとだけ、ほんと少しでいいから、良いことあったら嬉しい。

 

 

 

『落日に寄せて』

 

 

「夏の朝、白い肌着でタオルケットの中から顔を出す日のことを思う。カーテンの隙間から太陽が差し込んで、肌がべたつくような朝のこと。

 

あなたみたいになれたらよかった。通り雨みたいな人、天気雨みたいな人。憂鬱を吹き飛ばすような、少しにやけてしまうような湿気を纏った人。

 

何かに憧れるもんじゃない。ライトなんか浴びるもんじゃない。こっちの方がラクでいいよ。傍観者はタダより安い。

 

強いお酒なんて嫌いだった。煙草の煙なんて御免だった。眉間に皺を寄せて眺めてた。私は傍観者だった。

 

左様ならば、お元気で。家路に並ぶ街灯下より。」

 

 

 

『まち』

 

 

「ぜんぜんしらないところでいきたい 全然知らないところに行きたい 近所にはスーパーと薬局とレンタルビデオ屋があるところに住みたい パン屋もあったら嬉しい 古本屋もあったらもっと嬉しい 走る車は少なくて 犬を飼う家も少なくて 街灯は少なくないところがいい それなりに綺麗な海があるといい それなりに大きい山があるといい 豊かじゃなくても自然があるといい 花壇とか針葉樹とか そういうつくられた自然でもいい 賑やかじゃなくていい 華やかじゃなくていい お茶できる知人が2人くらいいてもいい 古風な文房具屋があってもいい なにもかも浪費しすぎない仕事 あらゆる暴力をふるわない人間 忙しないのは御免だ テレビはいらない インターネットも特に 電話は必要なときだけ 毎朝7時に起きて コーヒーを飲んで 新聞を読んで 休みの日は掃除 ラジオを聞きながら洗濯機を回す スーパーで買い物 薬局で洗剤 レンタルビデオ屋で映画を2本 映画を観ながら洗濯物をたたんで ラジオを聞きながら晩ご飯 お風呂に浸かって 布団で眠る つまらないことなんてない ぜんぜんしらないところでいきたい」

 

 

北北東に向けて

 

 

病院の待合室、乾いた上唇が萎れた気持ちにさせる。

 

毎日毎日忙しい。まだまだ終わらないと思っていたことが、終わった頃にはあっという間だったように感じたりして、憎たらしい。自分がやりたいと思っていたことも忘れたりして、本当に憎たらしい。

 

先のことばかり考えて今が見えてないんだろう。言霊っていうのがあるらしいけど、あんまり信用ならない。思考は体調に影響されると思うけど、思想はどうにもならない。苦悩するなよ、苦労しろよ。

 

運が良いような悪いような、はっきり言ってそんなの分からない。そもそもどうでもいいのかもしれない。ああ、こんなことばっかりだな。帰りたい場所も欲しいものもないな。けれど帰りたい、何かが欲しいんだ。

 

 

 

オサめる

 

 

 

新しい壁ができる音がする。毎日色んなものに出会って色んな思いをする。調子に乗ったり落ち込んだりして、よく眠る。

 

 

どん底まで落ちたり、ソラまで突き抜けたり、お得意の「0か100か」で過ごしてる。疲れるヤツだし、めんどくさいヤツだ。どん底にいると、言葉がひとつも浮かんでこない。自分の思考も、感情さえ言葉にできない。そしてまた落ち込む。体調も崩す。なんの結果も出せない。むかつく、それに哀しい。

 

 

ひとつの問いにひとつの答えが返ってくるとは限らないらしい。いくつも結果が出ることもあれば、なんの結果も得られないこともある。結果が出ると見せかけてなんにも無かったこともあるし、なんにも無いと見せかけていつかの答えになって出てきたりすることもある。むかつく、けど面白い。

 

 

好きなものをだいじにだいじにしていたいから、守ってあげたい。わりと考えなくても、というか、“どうでもいいもの”にしてもいいことっていうのは多いらしい。いらないものを捨てれば必要なものもいれられる。そうでもないものもいれておけばいい。そうしてどんどん片付けて、いつか満足するのかもしれない。

 

 

まだまだ時間が足りない。苦労も足りない。まだまだ。

 

 

 

 

北北西に向けて

 

 

あれもイヤ これもイヤ 繰り返し

言葉にならない 虚しい苛立ち

今までなにやってきたんだよ、ばか

苦悩ばかりして苦労しないで、ばか

好きなものも忘れた 欲しいものもなくした

それがいちばん悲しいよ

怒って怒って怒って怒って不安になる

泣いて泣いて泣いて泣いて独りになる

誰かと一緒だといい 誰かと一緒なんてイヤ

眠る起きる外に出る中に入る眠る起きる

救われたい名前が分からない